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マイルドセブンとメビウス、どちらが良い?

旅行に行っていた間に録りだめしたWBSを少しずつ見ています。1週間ほど前のニュースで来年2月からたばこのマイルドセブンがメビウス(Mevius)というブランドネームに変わるというものがありました。私はタバコをすいませんが、それでもマイルドセブンは知っていますし、これまでの歴史とブランドの価値を考えれば大きな決断だと思います。

理由は、海外進出のためだそうです。日本では規制も進んでいますし、これ以上の売り上げは期待できないための施策です。海外では、「マイルド」という言葉が健康に悪くないイメージをもたれるという理由で、たばこのブランド名には使用できない国があるようです。それでは、日本はマイルドセブン、海外はMeviusを用いることも考えられると思います。でもナショナルとパナソニックの例もあるように、ブランドイメージの分散というか、どうしても強いブランドを作るには問題があるようです。

Mevius

私が昔担当していたブランドも海外で異なる名前を用い、その後統一しました。「Pedigree Chum」は、ある国では「Pedigree Pal」を使っていましたし、「スニッカーズ」はイギリスでは当初「マラソン」という名前を使っていたと思います。確かイギリスで女性の下着の名前と似ていたために、変えたと聞いています。その後統一はしたようですが。

ブランド名ではありませんが、ブランドカラーを変えたときに大きな混乱をしたことを思い出します。消費者は慣れたブランドを欲しがるものです。今回もブランドネームの変更に気がつかない、お年寄りなどは必至でマイルドセブンを探すことになるかもしれませんね。

プライベートブランドが伸び、ナショナルブランドが厳しい状況にあるとは言われていますが、ブランドの力は以前大きいですね。プライベートブランドもブランドですし、無印良品ということでもしるしがない(ブランドがない)という商品自体も1つのブランドになっています。

ということで、ますます国内だけでは、勝負のできない状況ですし、ブランドネームをつけるときは当初から、世界で通用するブランドネームを考える必要がありますね。

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プロダクトプレイスメントにも、もう少し精緻化が必要では?

最近テレビドラマを見ることも少なくなってきたのですが、昨晩はしっかりと見てしまいました。NTTドコモ20周年スペシャルドラマ「夢の扉特別編 20年後の君へ」という中井貴一さんが主演をされているドラマです。

主人公が50代ということで、何となく親近感を覚えたこともありましたが、1社提供で途中でながられるCMが20年間流されたNTTドコモのモノだったこともありました。ポケベルのCMなどもあり、時代を表すものでとても面白く拝見しました。

ドラマ自体も夢を追う人々を、応援するというコンセプトで引きつけられるものでした。実在の人物の話を参考にして脚本を書かれているようです。

さて、ドラマの内容は良かったのですが、どうも気になるシーンがありました。というのは、所々であるNTTドコモの製品を使う登場人物たちです。タブレット型PCで新しいプロジェクトを説明するシーン程度ならまだしも、過疎化の進んだ村のお年寄りがドコモの音声認識の機能を使いこなしているのは、事実かもしれませんがすこし無理な感じがありました。

プロダクトプレイスメントですよね。プロダクトプレイスメントやステルスマーケティングなどで、どうも一元的に考えられたり、また行われている気がします。たとえば、これは1社提供で、また別のNTTドコモがスポンサーをしている夢の扉という番組のスペシャルです。言わば企業広告、NTTドコモの考え方を伝えることがメインだったと思います。その中で、商品の機能を訴えるプロダクトプレイスメントが有効かということです。

妙に不自然に製品の機能を訴求するプロダクトプレイスメントが出てくることがどこまでプラスに働くか少し疑問に感じたわけです。以前オリンパスの提供で、内視鏡カメラの開発についてのドラマがありました。今回との違いは、テーマが直接商品に関連しているかどうかです。その場合でもあまり現在の商品機能を説明することはありませんでした。どちらというとこの製品に対する思い見たいなものでした。

今回の場合には、あくまでも企業理念や哲学のようなものをコミュニケーションするものだと思います。このように、何を受け手側に伝えるかで、もう少しプロダクトプレイスメントの内容も変えていくべきなのかもしれないと思いました。

また、1社提供かどうか、コンテンツの内容との相性なども考えても良かもしれませんね。この分野中々研究が進んでいないようですが、せっかくの良いドラマですから、ぜひ提供する方も、自社ブランドにプラスになる、コミュニケーションを考えてもらいたいと思いました。

因みに、直接このドラマに関係はないのですが、同じコンセプトのドコモのCMがありましたので、載せておきます。

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ブランド受難時代

マークスタイラーというファッションブランドが人気を集めているようです。クリエーティブディレクターと呼ばれる20代の女性が商品の企画からPRまでを手掛けているようで、その人が、若い女性のある意味カリスマ的な存在になっています。

このニュースのポイントは、消費者目線とか手の届きそうな時代でした。確かに読者モデル、カリスマショップ店員。AKB48を観ているとわかるような気がします。長年培ったプロの技術を身につけていなくても、ファッションデザイナーや芸能人になれるわけです。

正直にいって、どれほど凄いデザインなのか私にはよくわかりません。逆に凄いデザインではないところが良いのかもしれませんね。でもこういうものはすぐに飽きられるのかもしれません。AKB48が出る前は、「モーニング娘。」の時代もありました。それで良いのかもしれません。特殊な技術を持たなくても感性で参入出来るわけですから。

でもこれまで隆盛を誇っていたナショナルブランドは厳しいですね。高級ブランドは手に届かない高い所にあるから良かったものが手に届くところにいなくてはいけなくなるわけで、矛盾が生じます。

では、どうすればよいのでしょうか。1つの方向は最近の差別化を図ったプライベートブランドにある気がしました。これまでのPBはどちらかというと価格志向でしたが、最近は、より独自性を持った多少高価格のものが売れているようです。これらのPBは決して、単独のブランドではありません。その中に色々な商品を内在して、特に消費者の目線を大切にしているようです。そして全体としてはイオン、セブンイレブンのPBというブランドを作り上げている気がします。

ますます、ブランド論は難しい状況にある気がしました。

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カルピスとアサヒと味の素

前回のブログでは誤字があり、大変失礼しました。ゼミ生に聞いたら私のメールは誤字が多いそうで、本当に恥ずかしい限りです。もっと慎重に文章は書くべきですね。反省です。

さて、先週末のニュースで、カルピスを味の素がアサヒグループに売却をしたというニュースがありました。多少でしたが、かつて少し仕事をさせてもらったことがあったので少し書いてみたいと思います。

アサヒビールさんとのお仕事は、最後のコンサルティング会社のときです。外資系でもない企業が私が最後に勤めていたようなコンサルティング会社を使おうということ自体、なかなか柔軟性のある会社だと思いました。また大変熱心に質問をされ、すべてを信じるのではなく、しっかりと自分たちの考え方をお持ちで、その上でそのような会社も使おうという姿勢に、好印象を覚えたことを覚えています。

一方カルピスさんとのお仕事はもう20年近く前になると思います。最初の外資系の代理店に勤めていた時に、たまたま米国のジュースの仕事をグローバルで獲得し、そのジュースの日本の販売元がカルピスさんであったために、お仕事をさせていただきました。その時は別の日本の窓口の会社も存在し、カルピスさんとその米国の本社の意見を代弁される会社との板挟みになったことを思い出します。決してカルピスさんが悪いということではなく、海外のブランドとの共同での仕事の難しさを感じました。

またその次に勤めた外資系の代理店ではダノンというブランドの仕事を担当しました。今はダノンジャパンになっていますが、そのころは確かカルピス味の素ダノンだった気がします。宣伝部長さんも味の素さんからの出向の方でした。最初の部長さんとはかなり柔軟に仕事させていただき、やりやすかったのですが、お二人目の部長さんは味の素さんのやり方をかなり重視されているようで、多少調整に時間を割いた気がします。

別にカルピスさんや味の素さんが悪いという話ではなく、企業の買収は難しいという話です。今回の3社は日本の老舗企業です。味の素さんは、飲料についてはさほど専門でもないため、カルピスさんを手放して主力の調味料やアミノ酸を基盤にする事業に投資を集中するようです。一方アサヒさんは飲料をされていますが、一気にシェア拡大につながるようです。

もともと、ブランドエクイティの考え方は、この企業買収の話から急激に研究が進んできたわけです。当然ながら効率論は大きな要素だと思います。でも企業には文化がありますよね。文化が合わないとそれを全面否定して、これまでのブランドの無形資産を失うことにもなりかねません。時にブランド買収は必要でしょうが、単に金額的な効率論だけで話が進まないことを認識することが大切だと思います。

カルピスがさんがアサヒさんの傘下に入り、ますます発展されることを祈っています。

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ブランド戦略で求められるものはバランス

今日は、なが~い教授会があり少し疲れていました。面白い話もないので書くのをやめようかと思って、何となく今日送られてきた広告のeDMを見ていたら、少し気になるものがありました。ハーバードビジネスレビューという雑誌に載っているもののサマリーです。全文ではないのであまり正しくは理解できていないかも知れません。DisneyのCEOが述べていることのようです。

タイトルは「Disneyはブランドのバランスを探し求めている」というものです。ここでいうバランスとは、これまで伝統的な資産というべきものです。Disneyにはたくさんの伝統的な資産がありますよね。キャラクターかも知れませんし、夢の国というイメージかもしれません。そしてバランスのもう一方が新しいテクノロジーのような革新的なものです。

どちらかに偏るのではなく、どううまくバランスをとるかです。3回生の企業研究にも役立つのではと思います。どうしても3C分析などので自社について考えるとどうしてもその世界から抜けられない、またPEST分析などをしていくと今度は、新しいものに目が向きすぎる。これまでのブランドの資産を無視して、新しいことばかりに走ってしまう感じです。

私も最近Facebookが面白く、色々いじっていました。少しやり方を覚えてきたのですが、その先が進みません。自分の資産のようなものを少し無視していた感じがあります。このブログでも過去を振り返ることの大切さを何度か書いたと思いますが、革新と伝統のバランスをとることは本当に難しいですよ。

また、新しいことを行うことは、決してこれまでのことを犠牲にすることではないともありました。SNSやインターネットなど新しいものを行うときは、これまでのものを捨てなければいけないような風潮になるようですが、決してそれは相反するものではないのです。それをしっかり理解して、プロジェクトに挑戦してください。

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ブランドと社会のかかわりを示すThe big ideaLは使えるのか。

オグルヴィ・アンド・メイザー社がブランド構築の新しいメソッド、The Bid ideaL(ビッグアイディール)というものを発表したようです。ブラントと社会のかかわりを示すもので、ブランドXXXは、もしもooooならば、世の中がもっと良くなると信じている」というフレーズを考えていくようです。詳細は下のURLにあります。

http://www.advertimes.com/20110523/article16204/

もともと、広告代理店は概念をシンプルにするのが得意ですし、よく行います。これも競合とか考えないで、とにかく、社会との接点のみを考えるようです。今の時代、人とのつながりとか社会との関連性、CSRといえば許されるような風潮がある感じもします。でもそれですべてが解決するのでしょうか。それで済むほどシンプルではない気もします。

いろんなカテゴリーのいろんな商品があるわけです。友達だって、すべてが同じ繋がりあいをしているわけでもないですし、それを求めてもいないと思います。それほどのつながりを必要にしない人もいて当然です。

広告業界ではSNSの話しばかりで、つながり、絆、と言いますが、一人ひとりの繋がり方も違うと思います。それを自分はこういう風に繋がっていくという規定をすることで、結局は一方的なつながりを要求するような気もします。それであれば企業理念や社会的責任に関する宣言とあまり大差もない気がします。それより繋がっていたという投げたボールを、相手方がどう感じるかといったあたりを想像するそんなことも必要な気がします。

話の整理がなかなかうまくできませんが、つながり、絆作りもそろそろ次の段階に入る必要もある気がします。

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スターバックスのロゴ

今日の日経新聞に興味深い記事がありました。「米スタバ、ロゴ刷新、『コーヒー』の文字消える」というものです。スターバックスが19年ぶりにロゴを刷新するというもので、「人魚のイラストを緑の円形で囲ったデザインは残すが、外周に配した「スターバック・コーヒー」の文字は外す」そうです。

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1971年の創業から4度目のようですが、M&A(合併・買収)を視野に事業がコーヒー以外に広がっているためとのことでした。

なぜこの記事に注目したかというと、かなり昔ですが、キャラクターを研究していた時に、論文を書く関係で、電話でこのロゴのキャラクターの意味を取材したからです。当時の広報部の方も丁寧に対応してくださり、ご返事を頂きました。

この人魚のキャラクターは「サイレン」というそうです。これがキャラクター?と思われるかもしれませんが、私の定義ではキャラクターです。もし興味がある人は別の機会にでも聞いてください。今年の広告表現論ではおそらくお話をすると思います。

このロゴの意味ですが、以下の様なお答えでした。「スターバックという航海士が登場する小説「白鯨」の中の海の妖精から開発した」、これを私は以下のように分析していたようです。すなわち、「北欧神話に登場する人魚で、美しい歌声で船乗りを誘惑し心を奪ったという言い伝えから、コーヒーの香りで人々を魅了したいという意味を含んでいる」

何気なく見ているロゴでもそこに託す意味も深いですし、また長く使用するものですので、重要ですよね。コーヒーの香りはもはや重視されませんが、そのサービス内容で誘惑し心を奪うということであれば十分意味は通りますね。

このように、ブランドは内部的、外部的な環境や戦略によって絶えず「呼吸をし続けている」のだと思います。息苦しくなってきたのでスタバは少し洋服の形を変えたともいえるのではないでしょうか。昔は1つのものを確立すると変えてはいけないという風潮でした。でも大切なことはその根本の理念などがぐらつかないことです。そのコンセプトを維持しつつ、時代に即して変化する、それもブランドにとって大切なことだと思います。

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