マーケティング

銀二貫:本も顧客ニーズ?

先日、関西のOB会で本の卸の会社としては最大手の日販に勤めている西村君から「銀二貫」という時代小説を頂きました。この本は、彼も携わっている「Osaka Book One Project」の第一回大賞をとられた作品のようです。今NHKでもドラマが始まっています。


正直小説を読むことはほとんどなく、おそらく5~6年は専門書ばかりを読む日が続いていました。ということで、頂いてから2週間ほどたっても中々読み始めることができなかったのですが、たまたま、昨日大阪まで行く用事があり、その電車の中で読み始めたら、とまらなくなり帰ってから続きを一気に読んでしまいました。人情話というのでしょうか、とても心洗われる内容でした。この本のように面白い本はあるのでしょうが中々きっかけがなければ読まないものですね。
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この本とは別に先週の金曜日から「ベストセラー・ライトノベルのしくみ」という本を読み始めました。こちらも面白いのですが、専門書ということもあり「まだ「はじめに」と「総論」の部分しか呼んでいません。但し、それだけでも大変参考になることが多く書かれていました。本の利用率という点から言うと最も高いのが10代で最も低いのが40代だそうです。若者の活字離れという話がよく言われ、学生の論文で取り上げることも多くなっています。しかし実際は、10代は結構本を読んでおり、その一端を担っているのがライトノベルのようです。
また、この本の分析では、ライトノベルという分野では、徹底的な顧客満足度を高めることがなされ、それに合致している作品はかなりの大ヒットになっているとのことでした。ライトノベルの顧客ニーズとは「楽しい」「ネタになる」「刺さる」「固有性」とのことでした。詳しく知りたい人は本を読んでください。
また、この本は、環境分析として、ポーターのFive Forcesやゼミでも使っているPEST分析を用いています。顧客満足度を高めることはいまさらながらですが、大切なことですね。最初に書いた「銀二貫」はライトノベルとは違いますが、この著者である高田郁さんも以前は漫画の原作を書かれていたようです。ある意味今の時代の顧客ニーズを掴むすべをお持ちなのかもしれないと思いました。
但し、ライトノベルはそのジャンルの一定のイメージができているので、継続的にある程度のボリュームが獲得できている気がします。通常の本では、本屋大賞や上記のOsaka book one projectのような賞なども読者のニーズを刺激するにはよいとは思いますが、個々の本も現代の人々のニーズにそう必要が歩きがしました。そして沿ったものであれば、それを的確に伝達するコミュニケーションを検討しても良い気がします。



読む本が多く、中々時間が取れませんが、たまにはこれからは小説も読んでみたいと思う一日でした。

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広告プラン学生プロジェクトの進め方

少し前になりますが、先週の土曜日に「関西4大学広告論ゼミ合同演習:コミュニケーションプランの企業への競合プレゼンテーション」が行われました。今年は、同志社大学の青木先生が法政大学に移られたということで、4大学となりましたが、関関近立の4大学が本当に真剣勝負でプレゼンを行いました。



今年で8回目を迎えたこの大会、指導の先生がすべて広告会社で実務をされた経験をお持ちということで、元々それなりのレベルと自負しておりました。しかし近年は本当に力も入り調査も数百のレベルを街頭でしっかり取ってくるチームばかりです。


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この2年ほど良い成績を収めていましたが、今年は男性用品で準優勝という結果でした。学生たちの落ち込み方はかなりのモノでした。広告会社のコンペも2位は意味がありません。まさしく準優勝のコールがあっても全く静かでしたが、その代わり優勝のコールの時は大変な喜びようでした。今年は、男性商品部門が近畿大学、女性用商品部門は関西学院大学の優勝でした。今年も、マンダム様にご協力を頂いたのですが、休日出勤にも関わらず本当にお世話になりました。





さて、月曜日にその反省会をしました。学生は泣いているものもあり、悔しさが伝わってきますし、次のプロジェクト、そして来年の後輩には是非リベンジをしてほしいという声が大きかったです。今年優勝を逃したということで、自分の頭の中でも少し整理してみました。何が足りなかったのか、今後どのように指導すべきかということです。学生のプランニングプロジェクトですが、3回生の人たちにはこれからの論文賞の参考になりますし、社会人のOBの方には、実際の仕事でも役に立つのでは思いました。





学生のこのようなプロジェクトの指導は難しいのですが、本人たちもどのように行えばよいのかかなり手探りの状況です。したがって、妥協をしているわけではないのですが、知らず知らずにこのレベルで良いやということに落ち着いてしまいます。今回は、それが大きかった気がします。それを避けるためにも、明確な目標の設定と、自分たちのプロジェクトが着実に前に進んでいることを実感させることが大切だと思います。それができれば、モチベーションの維持も可能だと思います。但し、自立性は大切なので、あまりなんでも教員側が設定してやらせるのでは意味はないと思います。大枠のステップは提示し、その中で学生が自分の立ち位置を確認できる状況です。





これからの指導で3つのキーワードが思いつきました。I・A・Pです。IはIdeaでアイデア、AはActionで行動、PはPassion、情熱です。アイデアは知力とも言っても良いのですが、ユニークなアイデア、そしてそれを論理的に組み立てる力です。また、内のゼミではコンシューマーインサイトを強く求めますので、アイデアにはコンシューマーインサイトの深堀が必須になります。そして広告のプランでは当然ながら具体的な施策も必要です。しかしこれはなかなかすごいものを簡単に生み出せるものではありません。その点からも、次の行動と情熱が大切になると思います。





行動では、考えたアイデアが効果があるかということの効果検証のために調査等を行うことです。論文なら仮説の検証ですよね。アイデアを思いつくと学生はそれで満足してしまうことも多いと思います。それが本当に効果があるかを検証し、もし効果が期待できないのであれば、またアイデアのレベルまで戻る、その循環が必要なわけです。





さて、最後の情熱です。どれだけこのプロジェクトに力を注いだかは結構審査をするクライアントにも伝わるものだと思います。どの大学も徹夜で頑張ってたという話は聞かれました。時間も大切ですが、何に力を注ぐかはとても大切です。プレゼンで選んでもらうという視点があるのなら、プレゼンテーション能力は大きな要素です。今回、内のプレゼンは必ずしも他校より勝っていたとは言い難い状況でした。それには、如何にリハーサルに多くの時間をかけることができたかは重要な要素になります。そのためにも前のアイデア、そして検証のプロセスを着実に進める必要があるわけです。





そしてもう一つ重要なものは、調査です。どの大学でも調査を行うのですが、その質と量については差が出てきます。昨年良い結果が得られたのも、この影響は大きかったと思います。面倒でも調査は正しい方法で、サンプル数にも妥協しないことが大切です。





最後の情熱の部分は特にそうですが、上記の中のこ1つでも平均点以下であった場合には、その時点でコンペには負けだと思わざるを得ません。これらは実社会でも同じだと思います。少なくともすべての項目が平均点以上そして、そのうちのいくつかは平均点を大きく上回るものがあるということが必要です。
来年は、これを頭にいれて、ぜひ優勝を目指したいと思います。

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Co-Creationのポイント

昨日、日本広告学会のクリエーティブ・フォーラムが東京で行われました。6回目となる今回は、これまで以上に良い会になったと思います。


午前中のテーマはCo-Creation「消費者が直接参加(制作)するクリエーティブの可能性」ということで、大変興味深いお話を聞くことができました。そのことについては、後で触れますが、午後の部では既にfacebookにも書きましたが、私のゼミの4回生の西尾君と高橋さんが学部生としてただ一組ポスターセッションに参加してくれました。17組の報告者のうち、AKDやHDYの方など10組が実務者の方々で、大学院生が6組でした。


どれも大変フレッシュでユニークな報告でした。参加者の投票で、最も期待できる研究であるMEPを決めたのですが、3位まですべて実務の方です。MEPに輝いた方はADKの方で、今の若者像を分析したものでした。


学生は7組で、なんと内のゼミ生が2番目に投票が多いという結果でした。厳しいご意見も頂いたようですが、ポスターセッションではありますが、日本広告学会で初の学部生の報告といことで、ある意味歴史に残る報告だったと思います。本当に頑張ったくれたと思います。もちろん、研究は他のゼミ生一緒に行ったものですが、彼ら二人には大変良い経験になったと思いますし、私としては、挑戦をしてくれた勇気を称えたいと思いました。
さて、午前のCo-Creationのお話ですが、最初にADKの原口さんの報告があり、eYekaという企業が消費者から広告のクリエイティブを募集し、コラボレーションをする組織の話がありました。コカコーラやヨーロッパのキッコーマンさんのために作られた消費者の方の作品を見せていただいたのですが、確かに凄いクオリティーでした。
ただし、その後にコメントされた青学の小野先生もお話されていましたが、これがはたして消費者の作品かと言えば、疑問は残るもので、ある意味若手のクリエーターのコンテスト的な意味合いはあると思いました。それであれば、これまでもあったわけで、それを組織的に複数の企業のものを同時に募集をする仕組みだけが新しい感じたということです。

また、好評の先生もお話をされていましたが、コカコーラなどの既に出来上がった素晴らしいブランドだから、応募する消費者も挑戦をする動機付けが起こりますが、実際どんなブランドでも消費者にこのような試みが成功するかと言えば難しいところです。


それより、同じくコメントで登場された博報堂ケトルの木村さんがご紹介されたGoogleの「未来へのキオク」のプロジェクトの方が本当に一般の消費者を巻き込んだ良い例のような気がしました。震災で失われた写真や動画などを募集して、一般の人に投稿してもらい震災で失われたキオクをみんなで取り戻そうというものです。


木村さんの言われていましたが、はやりCo-Creationでは、「目的」がたいせつですね。その目的により消費者が参加しようという動機づけが高まったわけです。
動機づけと言えば、内発的動機づけを思い出します。賞金などの外発的動機づけではなく、本当に心から自発的にやろうと思ってもらことです。ダニエルピンクによれば、自主性、目的、成長が内発的動機づけには必要とのことですが、Co-Creation、消費者の力を借りようとするのであれば、自主性はもちろんですが、目的の明確化はとても大切で、そして加えられるのであれば、消費者自身が自分が成長出来ているという実感出来る仕組みが必要ではないでしょうか。
今、3回生の皆さんは企業研究に取り組んでいますが、Co-Creationはキーワードになるような気がしました。マーケティング3.0もかなり定着した言葉になっていますし、どう消費者の内発的動機づけを起こして、一緒になって作り上げることが出来るか(共創)、そんなプランができたら良いとも思いました。

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サンプリングとお試し

最近、「お試し」マーケティングが盛んとのことがWBSで取り上げられていました。ユニクロでヒートテックの商品を極寒の皆さん無料配布するといったものです。「10万人応援キャンペーン」ということで展開されているようです。

またライオンではしわのばしの商品を就活生などを対象に夜行バスで配布するというプロモーションを展開していました。これを聞いて「あれ」と思ったのですが、2年ほど前の関西4大学広告論ゼミコンペで内のチームが提案したものに似ていると思いました。商品は確かボディパーパーでしたが、ライオンさんと同じく、コンシューマーインサイトを分析して就活生が面接前に体をさっぱりさせたいというインサイトを分析し、提案したものです。この時は、売り上げを伸ばすということでターミナルに自販機を設置できないかという提案であったこともあり、残念ながら賞には至りませんでした。でも今、考えると時代の流れには沿った提案でしたね。



私が、現場をしている時もサンプリングを良くしました。特にチョコレートを担当している時です。基本は、ターゲットの人が良く集まるスポーツイベントなどでかわいい女性を使いくばりました。但し、本当に必要としている人に配ることができたかは疑問です。その場では、おいしく食べても、どちらと言うとこれから観戦するスポーツで頭が一杯だ、試合後にはすっかり忘れていしまったかもしれません。



また、時には商品の発注予測が間違い100万個レベルであまってしまい。それを災害などの被災地に寄付をしたこともありました。もちろん、社会貢献にはある程度なっていましたが、はたして企業にとっても社会にとっても効果的だったかは疑問です。
なぜこのように、非効率なサンプリングをしていたかを考えると、私は組織的な問題だったような気がします。私が担当していたのは外資系の企業でブランドマネージャー制を取られていました。そのために、大変忙しく、広報的な施策にはどうしても時間を割くことが出来ない状況です。一方広報部も確かあったと思います。ただし、こちらは新製品の紹介や、企業PRなど、マスコミ対策が中心で、消費者のインサイトに沿ったPRがが出来ていたかは疑問です。
前述もライオンさんもPR部門がインタビューに答えられていました。組織として、宣伝部、営業部、広報部が、コンシューマーインサイトを探り、どう有機的にマーケティング展開を出来るかがますます重要になってきそうです。
また、この番組ではフォレストワンという企業が展開しているお試しビジネスが紹介されていました。このビジネスは、短期間比較的安い金額で高額商品(たとえば、お掃除ロボットなど)をレンタルさせ、気に入れば顧客は比較的安く変えるし、気に入らなければ、返せばよいそうです。3割近くは購入するとのことでした。サンプリングとは違い、本当に必要としている人が試してくれるわけですよね。
レンタルする商品は、これまでこの企業が購入して展開していたようですが、今は、企業から商品を提供されることが増えてきたようです。直感的ですが、これは伸びるビジネスだとすぐに思いました。これだけ、情報過多の世の中ですが、やはり実際に使用をするというのは重要ですよね。「サンプリング」ではなく、「お試し」がこれから少しの間、キーワードになりそうな気がします。

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顧客満足度と顧客期待値

今年は、自分の専門以外の本を読む時間がとれて、とても幸せな日々を送っています。今読んでいる「スタンフォードの自分を変える教室」もかなりお勧めの本です。すでに週間ランキングではベスト10に入るような売れ行きなので、お読みになった方もいると思います。



内容は、「何かをやり遂げよう」とか「何かをやらないようにしよう」といった意志の力を高めるための方法を科学的に解説したものです。実際には、瞑想しろとか運動しろとかいうことで、この手の内容のHow toモノの本のほうがインパクトがあるかもしれません。但し、科学的に分析をしている点や他のモノへの応用という点では、かなり優れていると感じました。

あまり早く読んでしまうのももったいないので、今日は5章を読んでまた明日のお楽しみにしました。5章のポイントは「人間は予感/期待を追い求めるものだ」ということです。マウスの実験やその他の文献から、人間は、その事象そのものの満足にあまり関係なく、期待感で行動を起こしてしまう、続けてしまうということです。実験ではどんなに満足度が高くても必ずしも次に行うかわかないが、ドーパミンが放出された時は、期待感が高まり、行動を無意識に起こしてしまうようです。

この考え方に立てば、モノを食べたり、経験したりした時の満足感より、期待をさせる方法を研究したほうがはるかに、マーケティング的な効果が高いということになります。もちろん、これまでも広告の世界で期待感を高めることは行われていました。プロモーションですよね。抽選で当たれば商品がもらえるとか。



本当にもらいたい時もありますが、当たっても本当はさほどうれしくないのに、当たった時の期待感でつい買ってしまうこともあります。この最たるものが先日も問題になったコンプガチャですよね。ガチャガチャは何か出るかわかない期待感で子供はつい買ってしまいます(大人もいるかもしれませんが)。でも実際に手に入れたらさほどうれしくもないことも多いと思います。

これらの手法は、結構広告の世界でも制限が加えられていますし、余分なものを買わせるのは、やはり長期的に見ても問題だと思います。したがって、顧客満足を高める方が社会的だと思います。でも顧客期待度を高めることがすべて悪いと決めつけてしまえるのでしょうか。そのあたりに新たな視点が見つけられるようなきがしています。


最近私は、国際的なスポーツイベントに着目しています。これらのイベントは、何かすごい興奮が得られるのではという顧客期待度が通常のモノよりかなり高いのではないかと思います。近年、情報やイベントが増加して、私たちはこのような期待できるイベントなどに少しまひし続けている気もします。決して悪いといっているわけではありません。
イベントに顧客が期待しているのであれば、その中に協賛、あるいは広告をしているブランドも何らかの形で、顧客に期待をさせることができないでしょうか。顧客と一緒に、さらにそのイベント楽しくさせてくれそうだと期待を感じれば、またこのブランドと付き合ってみたいと感じると思います。ある意味「期待の条件反射」です。
まだ、まとまったことが書けませんが、専門書以外を読むと以外な気付きがあり、少しわくわくします。私にとっては、何か期待を感じさせるそんな本なのかもしれません。

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ストーリーで売り込む:ストーリーマーケティング

先週末のWBSで「ストーリーで売り込む」という特集をやっていました。内容は、ストーリーを使った戦略が最近目立つというものでしたが、2つの事例も若干意味が異なり、またいわゆるストーリーマーケティングとも違うのではと感じたので少し整理をしたいと思います。下のサイトがそのニュース映像です。

http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/newsl/post_30087/

挙げられていた2つの事例の1つは、山口県が行っているもので、民間企業「株式会社おいでませ山口県」という会社をつくり、その社長にマンガで人気の島耕作を起用するというものです。ちなみに社員は県民とのことでした。島耕作の会社を通し、山口県をストーリー仕立てでPRするものです。

もう一つはお米の棚田米の産地が、何十年にもわたって行ってきた開発の物語を販売店などで掲出してファンを増やしていくというものでした。確かに2つともストーリーを利用はしていますが、前者は単に社長島耕作を表現に利用したというレベルの気がしました。まだ内容が分らないので、何とも言えませんが。

ストーリーマケティングでは、自社の商品の開発秘話やカリスマ社長について、情緒的な伝え方でコミュニケーションを図るものだと思います。そういう意味からすると大分県の取り組みは内容で何を伝えるかは問題になると思いますね。

たとえば、島耕作が大分名産品を紹介するだけでは、十分ではない気もします。一方棚田のほうは、ストーリーということもありますが、そのブランドの背景になるものを消費者にしっかり理解して買ってもらう、というある意味ロイヤルティを高める戦略だと思います。したがって、ロイヤル顧客と言われる人も200名程度のようです。

ストーリーを使ったと一口にいっても色々な目的に沿ったこともできますし、内容も変わってきます。どしてもこういう番組をみると、今はやっているのはストーリー仕立てなのかと思い、目的や戦略の整理もせずに飛びつくこともあります。そうではなく、自分たちが伝えたいことのために必要かは考えることは大切です。

またビジネス色が強いコミュニケーションは嫌われる方向ですので、確かにある意味効果的だとは思います。但し、棚田米の例のように情報量が多くなる分だけ、広く情報を伝えることは難しくなります。その折り合いをしっかり考えることも大切ですね。

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アートとブランド

今週は、お腹を壊し散々の一週間でした。それを押して、一昨日はハロウィンパーティ、そして昨日は昨年お世話になったエンターの人たちと飲みに行っていました。少し無理をして行ったのですが、2つともとても楽しい会で、少しずつ体調も戻ってきました。病は気からですね。

さて、先日のWBSでアートをビジネスに活かすという特集がありました。そういえば、アートとかデザイン性に関することが良く取り上げられますし、日本の課題だともいえると思います。
ゼミのOGの大本さんも広告会社を退社して、現在デンマークでデザインビジネスを勉強されています。12月ごろに一度日本に戻られるというので、どんな話が聞けるか楽しみにです。
WBSに話を戻すと、ファッションブランドのFENDIのアートプロジェクトが取り上げられていました。特にバッグの商品でアートの要素を取り入れているようです。その1つに、顧客が自分の感性でデザインを変更できるというものがありました。
少し考えると変な感じがします。ブランドとは商標ですよね。どの商品でも一定のクオリティは保証します。ルイ・ヴィトンならLVのマークとか。すべて同じレベルの商品だから安心してくださいと伝えているものですね。一方アートはより個性、ユニークさと必要とすると思います。
もちろん、たとえば、ベースになるバッグの素材や、留め金のFENDIのマークは保証をしているわけですね。その上に自分だけのFENDIのバッグが持てるわけです。実に賢い戦略だと思いました。
もともとブランドは象徴的な価値、すなわち私はFENDIを持つレベルの人ですよという自己満足を刺激する要素があります。周りの人も、高級ブランドをもっていれば、ある程度お金には余裕があるのかと考えるわけです。但し、高級ブランドをあまり多くに人が持ち始めるとその価値は、下がりますよね。そうなると今後は、一定のブランドだが、その中でも私は特別なものを持ちたいと思うわけです。そんな意識に巧みに対応しているケースのような気がしました。
何か1つの価値があるものでも、今は飽和状態になるケースが多くなっています。そのなかで、一見逆の価値のようなものを組み込むことでまた斬新なアイデアが生まれるものですね。

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サブスクリプションコマースの可能性

サブスクリプションコマース(Subscription commerce)が最近注目を集めているようです。とくにMixiが始めたサービスがニュースになっていました。サブスクリプションコマースとは、一定の金額を毎月支払うと、そのカテゴリーのいろいろな商品が毎月届くといったサービスです。

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Mixiのサービスでは、毎月4000円程度支払うと、スタッフが厳選した女性向けのオフィスカジュアルの衣料が送られてくるというものです。衣料などは好みもあるしどうかと思うのですが、お酒などではかなり人気のあるものもあるようです。

サブスクリプションコマースというカッコ良さそうに聞こえますが、このサービスは頒布会と呼ばれ、通信販売ではこれまでもよくあったものです。ここにきてこのサービスが注目を集めているのには2つのポイントがあると思います。1つは、あまりに多くに情報が巷にあふれ選択肢が増えているので、その選択を減らすことに対する消費者の興味です。もうひとつは、言わずとしれたインターネットの普及で安価に非常に限られたユーザーとコミュニケーションを取りやすくなったことがあると思います。

このサービスのポイントは選ぶ側(送り手側)の目利きの能力ですね。お酒など選ぶことが難しい商品であり、その良さがある程度実感できれば継続できますが、届いてもその良さが感じられなければ続けてはもらえません。取れだけ、専門性を持ち、顧客を満足させられるかです。

実は、30年ほど前に、私も1度このビジネスに携わったことがありました。LEGOというおもちゃについて行いました。もともとの発想は静岡のおもちゃ屋さんの社長が出されましたが、「ぐんぐん」という名前を含む全体的な企画、そして毎月送るチラシなどを作っていました。

LEGOは大変素晴らしい商品ですが、実は対象年齢があります。それを無視して、小学生低学年向けの商品を幼稚園児に与えるケースもあり、その発育に合わせてよいLEGOを選んで送るというのがコンセプトでした。

ただし、残念ながら失敗でした。1つには、毎月決まってLEGOを買いたいというマニアックなユーザーを探すことが難しかったことです。インターネット時代なら成功したかも知れませね。

もうひとつ感じているのは、人間は、まったく選択ができなくなると、はやり飽きがくるということです。あまり多くの選択肢が与えられるのも、困りますが、まったく選択肢がないのも長くは続かないのではないしょうか。今後のサブスクリプションコマースの成功の1つの要因は若干の選択肢を残す、そんなことではないかと思いました。

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女性・中年・健康

昨晩は、久しぶりで、東京に戻り、友人と踊りができるお店に行きました。西小山の海老重というお店です。どんなお店かといえば、閑静な住宅街のなかで、スナックのようなドアがあり、中をあけると70年代のダンスミュージックが大きな音で流れているお店です。昨晩は大変な混雑で、30人以上はいたと思いますが、ほぼ満員状態で、フロアでは10名以上の人がステップを踏んでいました。

おそらく平均年齢は60歳程度だと思います。比率からいうと女性が圧倒的に多く、みな大変おしゃれな恰好をされていました。とても楽しそうで、生き生きされていました。

話が代わりが、先週末JAROで講演をしたのですが、その中で、最近の消費者像の話をしました。三浦展さんのお話を引用して今の若者の特徴が「シェア」であることを話しました。先日のワールドカップサッカーの予選後、パブリックビューイングで観戦した若者が渋谷のハチ公前の交差点で盛り上がった光景がまさにそれを表しています。サッカーそのものよりも、それを見ながら皆で盛り上がる楽しさを享受しているということです。セミナーでは若者はわかるが、中年層はどうかという質問があったので、私の家内の話を例にとり、同じだと説明しました。

話を戻すと、昨晩の「海老重」での光景がまさにこのシェアの状況でした。70年代は個性が重視された時代といわれていたのですが、ことダンスに関しては皆が同じようなステップで踊ることが結構受けていました。その前の時代との境目だったかも知れませんが。皆が楽しそうに同じ音楽、ダンスで汗を流す光景です。

特に中年の女性がこのシェアという概念、に当てはまる気がします。彼女たちは、男性より活発で健康的です。体を動かし、皆と時間を共有しています。私の友人の50台の女性も和太鼓やスキーが趣味のようですし、私の家内もギターのほかにフラメンコなどもやっています。

中年、特に女性へのマーケティングのポイントははやり、体を動かすシェアだと改めて感じる一夜でした。

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"The day in the life"は効果があるのか?

「The day in the life」については、内のゼミ生の人なら一度は聞いたり、やってみたことがあると思います。プランニングを行うときに、ターゲットを明確にするために行う分析ツールです。量的や質的な調査データを集めて、その後、理想と思われるターゲット像をある一人の人物に置き換えて、描いていくものです。「立命太郎さん」みたいな名前などをつけ、朝起きるときからの行動を物語風に描いてみましたよね。

これには2つの良い点があると思っています。1つは、ターゲットのチーム内での明確化、そして深く理解するための手助けとなります。もうひとつは、思わぬ時にコミュニケーションのアイデアが浮かんでくるわけです。たとえば、そのターゲット像がスポーツ好きで、スポーツクラブに通っているのであれば、スポーツクラブでのコミュニケーションなどです。

数多い購買者を一人に集約することについて、リスクを負うのではという意見もあると思いますが、その人はあくまで代表です。まったく同じ人はいないと思いますが、ただし購買者の多くはそのような属性を何らか持っている場合が多いわけです。

このように私のゼミではいろいろなツールを用いて、プランを作ります。PEST分析だったり3C分析だったりSWOT分析だったりするわけです。ただし、私が現場でこのような分析をしていたのは10年近く前になってしまいましたし、ビジネススクールに通っていたのは20年ほど前です。少し古く、時代遅れではと少し心配もしていました。

そんなときに、たまたまWBSで、今度お台場に出店するOld NavyというGAPのセカンドラインのブランドの話をしていました。アメリカの本社のマーケティング部署の風景が描かれていたのですが、その中で、The day in the lifeと類似した手法を使っている光景がありました。「ジェニー」という理想のターゲットを決め、ボードにどのような人が書いていました。

もちろん、すべてのツールが問題がないわけではなりませんが、その問題は理解しつつも、過去に開発されたノウハウは積極的に取り入れるべきだと思います。その方が効率も良いですし、整理もしやすくなります。ただし、以前も書きましたが、それだけに固執すると無理やり作ったプランになるので、それは気をつけてください。

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