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真実に近づくことの難しさ

この週末は、久しぶりに映画を2本観てきました。土曜日は少し前から公開されている山田洋二監督の「小さなおうち」で、日曜日は土曜日から公開された湊かなえさんの原作の「白雪姫殺人事件」です。ネタバレは良くないので詳しいことは書きませんが、両方とも観るに値する作品だと思いました。皆さんが、もし面白い作品を観たいなら「白雪姫殺人事件」でしょうし、良い映画なら「小さなおうち」かもしれません。もちろん、両方ともげらげら笑うような話ではなく、考えることは多くありました。


今考えると、この2つの作品の根底にあるものは、「真実に近づくことの難しさ」のような気がしました。人はどうしてもうわべだけのことで評価しがちですよね。特に少し離れた場所にいるとうわべしか見れません。




このブログのテーマは広告ですが、広告こそ、うわべの浅い所を描いた作品が多いかもしれません。毎年講義でベネトンの広告を取り上げています。ベネトンの広告作品に長年携わっていたトスカーニは、現代の広告は現実の真実の姿を隠し、理想の夢の世界のみを人々に見せていると言っています。確かにファミリーカーのCMでは、素敵なパパと美人のママ、そしてかわいい小学生のお姉ちゃんと素直で明るい弟という絵柄は定番です。でも美人のママを演じていた女優が、実は反社会的な事件を起こしていたというのも皮肉でした。事実はそれほど良いことではないのですね。


広告で真実を語るべきか、夢を与えるべきかは難しい問題です。下の広告はDoveのCMです。カンヌライオンで数年前にグランプリをとったものです。本当の美しは作られたものではないということがメインのコンセプトです。ただし、以前このCMについて元同志社大学におられ、今は法政大学に移られた青木先生が、少し批判をされたいたことを思い出します。確かに真実かも知れないが、この企業は別のCMでは化粧で飾られたハリウッドスターを起用していることの矛盾があるということを指摘していたことです。


確かにそうですね。出来れば、うそがなく真実を伝えられるCMが良いと思います。でも広告は夢を見せるものだということも事実です。多くの人はそれに憧れ、ひと時自分がその主人公になる夢を見るわけです。大分前から消費者は、広告は夢の世界を作っているということを気づいていると言われています。でも本当にそうなのでしょうか。特に「白雪姫殺人事件」で取り上げられているSNSでは、本当にそれが見えなくなってていることを指摘しています。TVCMだけでなく、すべてのコミュニケーション活動にうわべだけのことは潜んでいるということを心に留めていたいと思いました。


そして、作り手側もできれば、うわべではく、本当に視聴者が感動できるそんな広告を作ってほしいと思います。

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