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2014年2月

2013年日本の広告費とメディアに望むこと

2月20日に電通さんより「2013年日本の広告費」の発表がありました。経済産業省からも確か発表はあるようですが、電通さんのデータが業界では使われています。私も講義では、こちらを使っています。このデータ電通さんが、各企業に問い合わせをして算出をしているようで、本当に助かります。凄い努力ですよね。


さて、2013年総広告費は5兆9762億円と前年費1.4%増ということで、2年連続の増加のようです。でも2007年は7兆円を超えていましたので、それを考えればまだ1兆円は下がった計算です。マスメディアもテレビの0.9%増など、どうにか維持をしているようです。一方、ネットは8.1%増ですし、衛星放送関連は9.6%とかなり増加になっています。
あまり数字だけ出しても面白くないので、これから何が伸びるのかを少し考えてみたいと思います。折り込み、DM、フリーペーパーが軒並み前年割れをする中、屋外広告が2.5%増と交通広告は1.5%増と頑張っているようです。前者は紙媒体なので、厳しいですね。後者はデジタルサイネージなどの影響もあると思います。交通媒体は、私が東京に行った時にまだ空きが目立つような気がしますが、これから変わる可能性は高いですよね。デジタル化にうまく移行できれば、効果測定も可能になるし、交通広告は効果が見えにくい感じはありましたが、その辺もこれからの可能性は十分にあると思います。あとはどれだけ初期投資ができるか、そしてそれを安く行える技術とアイデアなのかもしれません。
それから、POPも6.0%増とかなり良かったようです。これももしかしたら、店頭でのデジタル化の影響かもしれません。位置情報でのジオマーケティングの使い方はこれからいくらでもアイデアが出そうな気がします。
そうなってくるとTVも将来を見据えて、もう少し新しい方向性を考えてみるのも面白いと思います。今でもデータ放送はありますが、もっと大胆に展開してもよいのではないでしょうか。たとえば、ネットでは第三者配信というものを行っています。広告を一度、セントラルサーバーみたいなところに置き、それから配信するような形です。地上波のテレビもこのような全く新しいビジネスモデルを取り入れるといったアイデアです。テレビは基本的に局に広告素材を送って、広告枠に挿入したもらう価値です。もしこれがネットのように、番組と広告枠が切り離すことができれば、もっと視聴者にマッチした広告も送れるようになると思います。
10年近く前のゼミ生の論文で、消費者が事前に広告の好みを登録しておけば、それに沿った形の広告が送られてくるというアイデアがありましたが、そんなこともこの方法ならできるわけです。アメリカではTIVOなどのサービスである程度はできていると聞いています。日本のメディアも景気の回復でわずかに増加していることを喜んでいるのでなく、5年後、10年後を見据えた、大きな投資も必要な時期に来ている気がします。

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広告と就活

先週の土曜日に日本広告学会の関西部会に出席をしてきました。その日は、ホットペッパーやキンチョウ、マンダムのCMで有名なクリエイティブディレクターの山崎隆明さんのご講演がありました。以前から山崎さんの作られたCMは講義でも取り上げ、大変素晴らしい才能を持たれた方だと思っていました。ということで、大変楽しみに聞かせて頂いたのですが、本当に素晴らしいお話で、大変勉強になりました。お話をされたことをブログで書いてよいか迷ったのですが、このブログは、基本私のゼミ生しか読んでいないと思いますので、少しだけ書かせていただきます。


お話の内容は、山崎さんの企画法ということで、その秘密をお話頂いたのですが、3回生がこれから取り組む、企業のコミュニケーションにも、そして4回生のための就活に通じる話とも思いました。
まずお話があったのは、「広告は誰も見たいと思っていないと、考えることが前提である」ということです。就活もまさにそうです。特に大手広告代理店は人気ですので、ESや1次面接の段階では、何千・何万の応募があります。したがって、担当者の人もそれほど力は入っていないと考えなければいけないでしょう。その中で、ESを最後まで読んでもらう、あるいは話を聞いてもらえることがまずはスタートになるわけです。
次のお話は、「商品をほめない、けなさい」ということです。就活なら商品とは自分自身ですよね。「自分は積極的で、誰にでも好かれ、協調性もあります」とダイレクトにいったも、聞き手は、「あ、そう」というだけです。もちろん、その逆で、「引っ込み思案で、人前で話すことが苦手です」、と直接的に言ってもダメです。正しいことをそのまま言えば伝わるものではないと山崎さんもおっしゃられていましたが、まさにそうですね。
ポイントは、「何を行うか、どう言うか」だそうです。何を言うかはコンセプトですよね。これは15文字で表し、A4の紙に書ける程度でなければいけないと言われていました。企業研究のプランでも本当にそう感じるのですが、これがなかなか難しいですよね。就活でも自分のアピールポイントを整理して、とにかく、15文字で表せるようにすることは大切だと思います。そしてその何を言うかが決まったら、とにかくそれを色々な見せ方、言い方に変えられないかと考えてみることです。協調性があるといってもそれをダイレクトに行っても面白くありません。具体的なトピックなのか、違う言い方なのか、他の就活生が聞いたことのない話で伝える事が大切だと思います。これは就活でなくともすべての企画に当てはまることだと思います。
但し、企画はゲリラではなく、メッセージが届かなければいけないとお話があったように、単に面白いことをしただけでは、採用にはなりません。そしてそのメッセージが、消費者や面接官が求めている物、見たいもの、聞きたいものでなければダメだということです。





それでは、どうすれば、そういう話ができるかですが、まずは自分というフィルターにしっかりとかけて、自分が聞いても面白いと思える話であることだそうです。そして、そうなるためにも、自分が面白いと考えることをなるべく多くストックしておくことが必要だそうです。日頃から、良いなとか面白いなと思ったことがあれば書き留めたり、録画しておいたりしておく、そのことが、あとで、面白い企画や、就活での面接の話になると思います。
最後に、私が「良い広告主とはどういう人だと思いますか」という質問をしたとき、山崎さんは「広告の力を信じている人」だとお答えになりました。これもすごい言葉だと思いました。企画でももちろん、広告の力を信じてコミュニケーションプランを作成することは大切ですが、就活でも、自分の力を信じて、この会社に入って本当に自分はこの会社のためになることができるのだと信じられることはとても大切だと思います。学生と話をしていると、この会社で勉強をしたいという返事を聞くことがあります。もちろん、この仕事で自分自身が成長できると思うことも大切でしょうが、自分の力を信じて、自分自身の力と、そしてその企業の商品の力が合わさることできっと、社会にとっても素晴らしいことができるということを、強く本当に信じることがあるかないかは大切だと思います。
文字にするとなかなか伝わりにくく、抽象的な話になりましたが、新3回生は何を、どう伝えるかを、4月からの企業の例に当てはめて、今まで見たことない見せ方を考えてください。そして就活戦線真っ最中の新4回生の皆さんは、是非、もう一度、しっかりと自分と受ける会社を見つめ直し、これまでに読んだことない、ESそして、聞いたことない、面接を目指して頑張ってください。

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