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楽天市場とロスリーダー

最近のCMで目に留まるものがありました。楽天市場で主婦の人が子供達の野球のボールを投げ返すと剛速球になり、遠くのタンクを壊してしまうというものです。言いたいことは、重い荷物を運んで腕が鍛えられる前に楽天市場で楽に買い物をしましょうというものです。以下がそのCMです。楽天という野球球団を持っている企業ということをうまく使っていると思いました。凄いCMではないのですが、目に留まったという感じです。

このCMはシリーズもので、ほかにも主婦の人たちが、大挙して走ったり、泳いだりするものと、奥さんが帰ってくると旦那さんの浮気相手と遭遇するというものがあります。内容的には最初のCMの方が好きですが、その中に気になるシーンが出てきます。最後のPC画面に映った1本24円のミネラルウォーターの画面です。以下がそのCMです。

これを見たときに「ロスリーダー」という言葉が浮かんできました。通常これに近い量販店のチラシ広告ではおとり商品といって、利益は度外視して、お客さんの注目をひき、安売りをする商品が含まれています。このおとり商品のことをロスリーダーと呼ぶわけです。お店にとっては戦略的に使えばインパクトもありますし、重要な商品です。でもそのブランドについてはかなりの打撃を受けるものです。この手の商品はある程度ブランドが確立されて、知名度がなければいけません。そうでないと、安いと感じませんよね。

また、このロスリーダーとして使われてしまうと、通常の値段で売っているとやはり高い印象をうけるものです。今回もクリスタルガイザーという商品が24円で売られているのですが、通常なら100~120円程度の商品ですよね。もちろん、まとめて買うからこの値段ですが、安い商品のイメージはついてしまいます。

もう少し複雑な話をするのですが、私が昔、30年も前になりますが、カメラの仕事をしていた時に、その営業の人が嘆いていた言葉を思い出します。大手量販店からチラシのラフデザインのようなものが送られてきて、その中に当該カメラが非常に安い値段で売られるものがのっており、もし載せたくないのなら、広告の協賛金をもっと出せというものです。もちろん、そんなダイレクトな言い方はしないのですが、メーカー側とすると量販店の考えを想像せざるを得ませんし、なんとかそんな安売りをしてもらいたくないので、協賛金を自主的に払っても阻止したいと思うわけです。取引は結構ドロドロしたものだと思ったことを思い出します。

30年も前の話ですので、今がどうかはわかりません。またこの楽天市場は単にお店の取次ですので、もちろんこれには当てはまりません。楽天自体は利益を度外視しているわけでもないし、サイトに行ってみたら、多くの販売店がこの商品をかなり安い値段で販売しているので、クリスタルガイザー自体が低価格戦略に向かっているのだと思います。ただし、ブランドは傷つけるのだろうな~と、表現の面白さに対して少し感じたCMでした。

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コメント

あまり関係ないですが、クリスタルガイザーの安売りについて少し思ったことを。東北の震災後にミネラルウォーターへの需要が高まって並行輸入品などを大量に業者が仕入れたようです。しかし、輸入品のミネラルウォーターへの需要の高騰は思った以上に早く終息したため、販売側は大量の在庫を抱えてしまい、結果として在庫整理で安売り状態となっているようです。このいたるところでの安売りはブランド側からすると予期せぬことではないでしょうか。

投稿: kishishita | 2011年10月26日 (水) 22時49分

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