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論文の進め方:過去の文献レビューはアイデアの宝庫

今日、個人研究室で本を読んでいたら3回生が夏休みの課題の論文について質問に来ました。彼らの状況ですが、テーマが決まり、問題意識も整理し、おおよその仮説も決まり始めたようです。ただし、具体的な切り口、仮説が定まらないということでした。それで進め方を相談に来たわけです。

私が伝えたのは、まずは過去の理論を見つけるということでした。論文や研究には過去の文献レビューは必須ですよね。どんなに素晴らしい研究でももうすでに別の人が明らかにしていれば成果とは言えません。ただし、それ以外にも大変役に立つものです。たとえば、切り口を見つける時には素晴らしい宝庫という感じです。

基本的に、私を含めた、それほどすごい研究者は多くはいません。ノーベル賞級の方なら、全く新しい概念を思いつきますが、私はとてもそのようなことは浮かんできません。そこで、過去の理論をもとにそれを発展させたり、また別のテーマでその理論が当てはまるかといったことを行って、研究を進めています。

特に現役の学生の皆さんが画期的な理論を見つけることはまず無理だと思います。社会人のOB方もです。広告のキャンペーンを考える時も同じことが言えますすよね。別の広告キャンペーンをそのまま持ってくるのではなく、たとえば、映画、小説、漫画など色々なところによいアイデアはあるものです。PEST分析をしてもらう理由もそのあたりにあります。

さて、それでは、具体的にどう理論を見つけるかです。私のコツはテーマとあまりにどんぴしゃりではなく関連があるが、少し違う分野の理論を探すように心掛けています。あまりにテーマに近いとすでに研究がなされていたり、またあまり面白い発想は見つかりません。学生の皆さんなら、テーマと近いところから探すほうがよいかもしれせんが。

具体的に探し方ですが、2つのお願いを学生の皆さんにしました。1つは図書館に行って、テーマに少し近い棚にいって片っ端から本を見ることです。それもはじめは目次だけで結構です。不思議なもので、集中しているとなんとく、これ面白そうという感覚的なものが見えてきます。そうしたら、初めにとか、目次で関連がありそうなところをパラパラと見てみるわけです。そして、これはいけそうだということになればその部分を読んでください。全部読む必要はありません。とりあえずは数を当たってください。本当に面白そうな本にぶつかったら、それはそれで読む価値はありますが。

もう一つはネットの論文検索を活用する方法です。学校のCiniiなどがよいのですが。なるべく数多く、色々な切り口で検索をしてみることです。この検索ワードをうまく見つけられることも一つの才能ですし、なれば必要です。これがうまくできるようになると社会に出てからも大変役に立ちます。

Ciniiは原文を見るとことはできませんが、図書館で簡単に手に入るものが多くなっています。それを見つけたらまずは抄録(abstract)と言われる要約が論文の頭にあるので、それを読んでください。

それだけでも関連がありそうだ、あるいはもう少し読む価値があるかが判断できます。私は本より論文を学生の皆さんにはお勧めしています。本を丸々読むおとはとても大変です。それ以上に論文はそのテーマのポイント、エッセンスが詰まっています。また通常論文を何本か書いた先生が本を出すことも多いので、比較的新しい理論にもめぐり合います。またそれテーマの文献レビューをした論文というのもありますので、そうなれば芋づる式に面白い論文を読むことができます。

そのようにして、文献レビューをして、自分達の論文の方向性に肉付けをしていくわけです。今回は1つの班だけ聞きに来ましたが、ぜひもう一つの班に皆さんも同じうようにしてもらいたいと思います。もうひとつの班は少し遅れ気味なので、頑張ってください。また4回生の皆さんの卒論も全く同じです。早く、文献レビューを終わらせ、ユニークな仮説、そして調査などの検証に進んでください。期待しています。

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